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パワーボードの外壁とは|ALC37mmの性能数値と、塗装・メンテナンスの全体像

STAFF BLOG

家づくりのこと

外壁材を比べていると「ALC」「パワーボード」という言葉が出てきます。名前だけでは中身が分からないので、何でできていて、どのくらいの性能で、何をすれば保てるのかを、メーカーが公開している数字で並べます。

ニッケンホームがprime・grandの標準仕様で使っているのは、旭化成建材のヘーベルパワーボードNEXT ALCパネル37mmです。

パワーボードは、ALCを木造住宅用に薄くした外壁材

ALCとは Autoclaved(高温高圧蒸気養生された)Lightweight aerated(軽量気泡の)Concrete(コンクリート)のこと。これを使った外壁材がパワーボードです。

珪石・アルミニウム粉末・石灰・セメントを原料に、高温高圧の蒸気で10時間以上かけて養生します。この過程で内部に無数の気泡と「トバモライト結晶」ができ、軽さと耐久性が両立します。木繊維やパルプなどの有機物を含まないので乾燥収縮や熱膨張が小さく、ひび割れや反り、たわみを起こしにくい素材です。

塗装仕上げしたパワーボードの外壁を近くで見たところ。多彩模様の表面と横方向の目地が見え、右手前に立水栓が立っている

公式が出している性能の数値

項目 公式の値
厚み 37mm(木造住宅用のALCパネル)
耐久性 60年(塗り替え前提の推定値。保証値ではない)
断熱性 窯業系サイディングの約6倍、モルタルの20倍
遮音性 パネル単体で約30dBの騒音を低減

※出典:旭化成建材|「性能について」各ページ(2026年10月3日確認)

耐久性の60年には但し書きがあります。公式は「塗り替えなどの適切なメンテナンスをもとに張り替え不要と推定される年数で、保証値ではありません」としています。塗り替えを続けた場合の推定値です。

無塗装で届く。だから塗装が性能を決める

パワーボードは、サイディングなどと違って無塗装の状態で納入され、建物に張ったあとに表面を塗装して仕上げます。水を吸いやすい素材なので、吸った水分が内部で凍って膨張する懸念をカバーするのが、この塗装です。

ニッケンホームでは旭化成建材の純正塗料「グランロック」を使っています。ベースになる下塗材と、多彩チップが入った仕上材を2層・2回塗りで重ねる仕様で、高耐候アクリルシリコーン樹脂を使い、期待耐久年数は20年。JIS A 6909(建築用仕上塗材)の複層塗材Eとして、性能評価項目をすべてクリアしています。

純正塗料は4種類あります。

純正塗料 色数 特徴
グランロック 28色 花崗岩をイメージした多彩調。高耐候アクリルシリコーン樹脂。期待耐久年数20年
イベリアン 23色 御影石調の多彩仕上げ
プリティアン 55色 単色仕上げ。色数がいちばん多い
サンシルキー 13色 シルキーな質感の仕上げ

※出典:旭化成建材|「製品情報:純正塗料」「グランロック」(2026年10月3日確認)

逆に言うと、パワーボードを使っていても純正塗料でなければ、このメリットを引き出しきれない可能性があるということです。

柄は10ラインナップ、色は28色。標準はフラットパネル

パワーボードのパネルデザイン(柄)は公式で全10ラインナップ。フラットパネル、ライン、タテライン、スマートライン、シェイドカット、アークライン、ネオタイル、ジーファス、A-Beat、ラップです。ジーファスは7種、A-Beatは4種と、シリーズの中でさらに分かれます。

ニッケンホームの標準仕様はフラットパネルで、オプションでほかのデザインを選べます。色はグランロックの28色から選びます。

柄の選び方はパワーボードの外壁デザイン、色の選び方はパワーボードの色の選び方にまとめました。

維持するのは塗り替え。目地の確認もセット

メンテナンスは塗り替えです。グランロックなら約20年が目安。塗り替えのタイミングで目地のシーリング材の劣化を確認し、増し打ちか打ち替えを検討します。シーリングを一度も触らなくていい外壁材ではありません。

詳しくはヘーベルパワーボードのメンテナンスに書いています。

外壁材はグレードの標準仕様。ご要望に応じて変えられます

ニッケンホームには smart / prime / grand の3つのグレードがあり、外壁材は標準仕様としてグレードごとに決めています。primeとgrandはパワーボードNEXT ALCパネル37mmとグランロック、smartはKMEWの窯業系サイディング15mm/16mmに高耐久シーリングという構成です。

ただし、そのグレードではこの外壁材しか選べない、という意味ではありません。標準仕様を起点に、ご要望に応じた外壁材でご提案できます。「この外観にしたい」「この素材が好き」があれば、打ち合わせの早い段階でお聞かせください。

prime・grandでは、この外壁材に加えて外張断熱のフェノールフォーム(prime 45mm/grand 60mm)と充填断熱の高性能グラスウール(16K・140mm+89mm)を重ねます。外壁材そのものの断熱性は窯業系サイディングの約6倍なので、外壁材・外張断熱・充填断熱の3層で効かせる考え方です。

※出典:ニッケンホーム|「選べる3つのグレードで快適な住まいを実現」

まとめ

パワーボードはALCを木造住宅用に37mmの厚さにした外壁材で、耐久性60年・断熱性は窯業系サイディングの約6倍・遮音性は約30dBというのが公式の数字です。無塗装で届くので、純正塗料のグランロックで仕上げることまでが1セット。柄は10ラインナップ・色は28色から選べて、標準はフラットパネルです。維持するのは約20年ごとの塗り替えと、そのときの目地の確認。primeとgrandの標準仕様がこの外壁材で、ご要望に応じて別の外壁材でのご提案もできます。

施工事例|長久手市

長久手市N様邸|パワーボードとグランロックで仕上げた、完全独立型の二世帯住宅

ネイビーのパワーボードで仕上げた2階建て2棟の外観。手前に駐車スペースと黒い横格子のフェンスがある

同じ家の玄関まわり。ネイビーの外壁に木目調のパネルを合わせ、黒い門扉とタイルのアプローチが続く

1枚目が外観、2枚目が玄関まわりです。37mm厚のパネルに、2層の塗装を重ねた状態が写っています。遠くから見ると面として、近づくと多彩模様の粒と目地の線として見えます。数値では分からないのがこの質感の部分です。

建築種別 2階建て(完全独立型の二世帯)
所在地 長久手市
延床面積 60.98坪(201.23㎡)
敷地面積 94.74坪(313.19㎡)

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モデルハウス

一宮市今伊勢町モデルハウス(2階建て)|ALCの厚みを、窓まわりで見る

一宮市今伊勢町モデルハウス(2階建て)の外観。白い塗り壁の箱型で、2階に四角い開口がひとつ。手前はコンクリートの駐車スペース

同じモデルハウスの出窓。木の枠のベンチが窓辺に続き、手前にダイニングテーブルが置かれている

1枚目が外観、2枚目が土間です。37mmという厚みは、窓や開口部のまわりで一番分かります。壁の断面がそこだけ見えるからです。外壁材・外張断熱・充填断熱をどう重ねているかも、現場で聞いてもらうのが早い部分です。

建築種別 2階建て
所在地 一宮市今伊勢町本神戸
見学 完全予約制・1組ずつ60〜90分 / 10:00〜17:00・水曜定休

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