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ヘーベルパワーボードのメンテナンス|塗り替えは何年ごと?目地の扱いまで

STAFF BLOG

家づくりのこと

外壁材を比べていると「メンテナンスが要らない」「60年もつ」といった言葉が出てきます。実際に住み始めてから効いてくるのは、何年ごとに、いくら、何をするのかです。

ニッケンホームがprime・grandの標準仕様で使っている旭化成建材のヘーベルパワーボードについて、メーカーが公開している数字と但し書きをそのまま並べます。

「60年」は、塗り替えを続けた場合の推定値

公式が示している耐久性は60年です。ただし必ず但し書きが付きます。

「塗り替えなどの適切なメンテナンスをもとに張り替え不要と推定される年数で、保証値ではありません。なお、塗り替えの時期は使用する塗装の種類によって異なります」

つまり60年は保証ではなく、塗り替えを続けた前提の推定値です。公式は比較として「一般的な外壁材の耐久性の目安は30年といわれています」とも書いていますが、この30年のほうは出典が示されていないので、ここでは参考値として扱います。

※出典:旭化成建材|「性能について:耐久性」(2026年10月3日確認)

パワーボードそのものが長もちする理由は素材にあります。高温・高圧蒸気養生でつくられる「トバモライト結晶」を多く含み、熱や酸化に強い。木繊維やパルプなどの有機物を含まないため乾燥収縮や熱膨張が小さく、ひび割れや反り、たわみといった変形を起こしにくい素材です。

やることは塗り替え。周期は塗料で変わる

パワーボードは無塗装の状態で現場に届きます。水を吸いやすい素材なので、吸った水分が壁の中で凍って膨張するのを防ぐため、確実な塗装が欠かせません。ニッケンホームでは新築時に旭化成建材の純正塗料「グランロック」で塗装しています。

塗り替えの周期は、使う塗料で変わります。

塗料 期待耐久年数 塗り替えの目安
一般的な塗料(アクリル系・ウレタン系) — 新築後または前回の塗り替え後 7〜10年程度
グランロック(高耐候アクリルシリコーン樹脂) 20年 約20年

※出典:旭化成建材|「よくあるご質問」「グランロック」(2026年10月3日確認)

グランロックはベースの下塗材と多彩チップ入りの仕上材を2層・2回塗りで重ねる仕様で、期待耐久年数は20年。一般的なアクリル系・ウレタン系の7〜10年と比べると、塗り替えの回数そのものが減ります。

劣化のサインは、汚れ・チョーキング・塗膜の浮き

公式は塗り替えの判断についてこう書いています。外壁に汚れやチョーキング現象(手で触ると白い粉が付く状態)が見られたら要注意。塗膜の浮きやひび割れが生じたら早めの塗り替えを推奨する、という内容です。

年数はあくまで目安なので、立地や日当たりで前後します。


↑パワーボード塗装前


↑パワーボード塗装後

目地のシーリングは「打ち直し不要」ではない

ここは誤解されやすいところなので、公式の言い方をそのまま載せます。塗り替えのタイミングで目地部シーリング材の劣化を確認し、「増し打ち(既設のシーリング材の上からシーリング材を打ち増しする)、もしくは打ち替え(既設のシーリング材を撤去し、新たにシーリング材を打設する)を検討することになります」としています。

シーリング材そのものの耐久性も公表されています。

シーリング材 試験で確認された耐久性
AKシールPU1 30年
AKシールPU2 20年

※出典:旭化成建材|「よくあるご質問」「性能について:耐久性」(2026年10月3日確認)

パワーボードはシーリングの上から塗装するため、塗り替えのたびに必ず打ち替える外壁材ではありません。ただし「ずっと触らなくていい」わけでもない、というのが正確なところです。塗り替えのときに状態を見て判断します。

効いてくるのは塗料代より、足場を組む回数

外壁のメンテナンスで大きいのは足場のコストです。パワーボード用とサイディング用で塗料のコスト差はそれほどありません。そのため、1回あたりの塗料代より60年で何回足場を組むかのほうが総額を左右します。

公式が出している60年間のメンテナンス費用の試算では、イベリアンとAKシールPU1の組み合わせで約230万円、グランロックとAKシールPU2の組み合わせで約340万円という例が示されています。塗料とシーリングの組み合わせで差が出る、という読み方になります。

※出典:旭化成建材|「性能について:耐久性」

外壁材はグレードの標準仕様。ご要望に応じて変えられます

ニッケンホームには smart / prime / grand の3つのグレードがあり、外壁材は標準仕様としてグレードごとに決めています。primeとgrandはパワーボードNEXT ALCパネル37mmとグランロック、smartはKMEWの窯業系サイディング15mm/16mmに高耐久シーリングという構成です。

ただし、そのグレードではこの外壁材しか選べない、という意味ではありません。標準仕様を起点に、ご要望に応じた外壁材でご提案できます。「この外観にしたい」「この素材が好き」があれば、打ち合わせの早い段階でお聞かせください。

※出典:ニッケンホーム|「選べる3つのグレードで快適な住まいを実現」

この記事の塗り替え周期は、外壁にパワーボードを選んだ場合の話になります。

まとめ

60年という数字は塗り替えを続けた前提の推定値で、保証値ではありません。やることは塗り替えで、グランロックなら期待耐久年数20年。目地のシーリングは毎回打ち替えるわけではないものの、塗り替えのたびに状態を確認して増し打ちか打ち替えを検討します。費用で効いてくるのは塗料そのものより足場を組む回数なので、塗り替えの間隔が長い塗料を選ぶ意味はそこにあります。


画像は「ヘーベルパワーボード」のHPより

施工事例|長久手市

長久手市N様邸|ネイビーのパワーボード。塗り替えまで20年と見込んでいる外壁

ネイビーのパワーボードで仕上げた2階建て2棟の外観。手前に駐車スペースと黒い横格子のフェンスがある

同じ家の玄関まわり。ネイビーの外壁に木目調のパネルを合わせ、黒い門扉とタイルのアプローチが続く

1枚目が外観、2枚目が玄関まわりです。外壁はパワーボードにグランロックで仕上げています。濃い色ほど、塗り替えの時期に差が出たときの見え方が目立ちます。近くで見ると、多彩模様の粒とシーリングの目地が分かります。塗り替えのときに状態を確認するのは、この目地の部分です。

建築種別 2階建て(完全独立型の二世帯)
所在地 長久手市
延床面積 60.98坪(201.23㎡)
敷地面積 94.74坪(313.19㎡)

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モデルハウス

一宮市今伊勢町モデルハウス(2階建て)|塗りたての外壁を、面で見る

一宮市今伊勢町モデルハウス(2階建て)の外観。白い塗り壁の箱型で、2階に四角い開口がひとつ。手前はコンクリートの駐車スペース

同じモデルハウスの出窓。木の枠のベンチが窓辺に続き、手前にダイニングテーブルが置かれている

1枚目が外観、2枚目が土間です。新築時の塗装がどういう質感かは、写真よりも立って見たほうが早い部分です。グランロックは下塗材の上に多彩チップ入りの仕上材を重ねる2層仕上げなので、近づくと粒が見えます。塗り替えの判断に出てくる「チョーキング」も、元の状態を知っていれば気づきやすくなります。

建築種別 2階建て
所在地 一宮市今伊勢町本神戸
見学 完全予約制・1組ずつ60〜90分 / 10:00〜17:00・水曜定休

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柄は37mm厚のパネルを削って付けています。塗り替えても柄そのものは変わりません。