防災を本気で考える家づくり
ここのところ、台風、地震、大雨水害など、毎年様々な自然災害が各地で起こっています。特にこれから新築を考える場合、デザインや間取りに注力することはもちろんとして、防災を意識した家づくりにも本腰を入れることは必須だといっても過言ではないでしょう。
では、防災を意識する家とは、どのようなことに気をつけなければならないのかを考えていきます。
安全な土地選び
土地については、よく「地盤」の話を耳にするのではないでしょうか。地盤が強いとか、弱いとかです。土地の上に家を建てるのですから、土地選びは家づくりの重要課題となります。地盤の弱い土地に家を建ててしまっては、いくら建物に防災を施しても、自然災害の種類によっては、元も子もないという結果になりかねないのです。
これから新築を建てようと土地購入から検討しているなら、地盤をしっかり調べることをおすすめします。代々受け継いだ土地に新築を建てる場合でも、地盤を把握しておくことが賢明でしょう。それだけ土地と家の関係性は深く、土地選びは慎重になる必要があります。
ちなみに、硬質地盤という、岩盤や砂礫(されき)が多く含まれる地盤は良い岩盤といわれ、硬く固まっているため、土地選びの際の目安となるでしょう。
防災の観点から家を選ぶ
防災を考えると、どんな家が良いのでしょうか。構造的と設備、両方から見ていきます。
構造的な面で考える
①形状がシンプル
できるだけ四角形に建てたほうが、台風や地震に対しての揺れに強くなります。余計な凹凸がなければ、部分的にかかる大きな負荷が少なくなるためです。
②耐震性が高い
いうまでもなく、地震に対しての耐性になります。耐震性能を評価する基準とされるのが、2000年から施行された国の基準、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」での耐震等級です。1~3までの耐震等級があり、等級が高くなるほど耐震性が高いことになります。
③断熱性・気密性が高い
災害が起きると、電気・ガス・水道といったライフラインが止まってしまうことがあります。特に真夏や真冬にエアコンが停止すると大変なことになります。小さなこどもや高齢者、ペットがいる場合は、直接的な健康被害につながることも想定されます。
断熱性・気密性の高い家であれば、生活に支障のない室温が一定に保てるので、いざという時も安心です。
④避難経路が複数ある
災害時には、玄関ドアや勝手口、ベランダが使えるとは限らないため、複数の避難経路を想定しておくと安心です。避難経路までの距離をできるだけ短くするために、廊下はなしか短くすることも併せて検討することが必要になります。
⑤回遊性のある間取り
災害時に半壊や家具の転倒などがあった場合、平常時と同じように家の中を歩くこと、“行き止まりをなるべくなくした”回遊性のある間取りにしておくことが重要です。どこからも1周できるような間取りが理想となります。
設備的な面で考える
①備蓄できるパントリー設置
災害時に当面の間、生活できるための日用品や食料品、飲料水などのストックを準備しておくことは重要です。最低でも、食料品や飲料水は3日分必要だといわれています。念のためには1週間分の用意をおすすめします。そのためにも、備蓄できる専用スペースのパントリーを設置しておくと良いでしょう。
②自家発電の用意
災害時の電力の遮断も心配されるところです。オール電化が標準仕様になっている家も多いため、万が一に備えて、自家発電の方法を考えた家づくりが必要になります。
太陽光発電・蓄電池・エコキュートなどを事前に備えれば、電力がストップしたとしても、復旧まで最低限の生活は可能でしょう。薪ストーブの設置も検討すると良いかもしれません。
③造作家具の設置
地震災害では、家具の転倒も大きな危険を伴います。最初から固定状態で使用でき、空間に無駄なスペースがない造作家具なら、転倒の危険性を低くすることが可能です。見た目にもすっきりした印象になるでしょう。
④雨戸・飛散フィルムの導入
台風や地震などでは、窓ガラスの破損による被害が心配されます。なるべく、窓には雨戸や飛散フィルムを導入しておくと、ケガや雨風の吹きつけの危険性を抑えることが可能です。
ニッケンホームの土地探し
ニッケンホームでは、関連不動産会社「株式会社センター住建」との連携により、土地探しのお手伝いも可能です。最適な土地選びはもちろん、防災を意識した家づくりもご提案できますので、ぜひ、ご相談ください。