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太陽光発電住宅
2015.07.27

常に一定の発電力を保つために! 太陽光発電システムのメンテナンス法

太陽光発電システムを取り入れる家庭が増えてきています。家のなかで使う電力を自家発電でまかなうことができ、エコにも貢献できるシステムとして人気が増しているのです。
太陽光発電システムに使うソーラーパネルの寿命は、20年程度だといわれています。そして現在も改良が進められており、この寿命は25年、30年と伸びてきています。ここでよくいわれるのが、ソーラーパネルは20年間メンテナンスをする必要がない、というもの。しかし、本当にメンテナンスせずに20年間使い続けられるのでしょうか?
結論からいうと、20年間一定の発電力を保つためには、定期的なメンテナンスが必要となります。ここでは、なぜ太陽光発電システムにはメンテナンスが必要なのか、どのようなメンテナンスをすればいいかについて紹介していきます。

太陽光発電システムはメンテナンスが"少ない"

太陽光発電システムは、その他の発電システムや工業製品と比べると確かにメンテナンスの必要性が低いといえます。ソーラーパネルの表面はガラスでできており、基本的には斜めに設置するため、大抵の汚れは雨で流されてしまうのです。また、ソーラーパネルにはモーターなどの可動部がなく、太陽から受ける熱を電力に換算するので、熱を持つこともありません。そのため、摩耗や破損の心配がほとんどないのです。

しかし、汚れまでを完全に防げるわけではありません。黄砂などの汚れは雨がしばらく降らないと 表面に溜まって層になってしまいますし、鳥の糞が固まると雨では流されずにこびりついてしまいます。このような汚れが溜まることにより、発電力は少しずつ下がっていくのです。ある試算では、1年で5~10%も低下するとされています。

また、太陽光発電システムは故障と無縁というわけではありません。ソーラーパネルは屋外に設置されているため、飛来物により損傷してしまう可能性があります。パネルの一部分が損傷してしまうと、その部分で発電ができないばかりか、高温になってシステム全体の故障にもつながりかねません。また、太陽光発電システムの故障で最も気をつけなければならないのはソーラーパネルではなく、発電した電力を家のなかで使えるように変電するパワーコンディショナーです。太陽光発電システムの故障の多くはパワーコンディショナーによるもので、特に換気不良による故障が多数を占めます。2010年に行われた実態調査によると、システムがなんらかの故障を起こして部品交換・修理を行った割合は30%にも上ったといいます。

発電量の低下や故障を見逃さないためには

太陽光発電システムはメンテナンスが少なくて済むシステムではありますが、上記のように、発電力の低下や故障は十分に考えられます。しかし、特にソーラーパネルについていえば屋根に設置することがほとんどなので、故障などに気づきにくいシステムだともいえます。これらの不具合を見逃さないためには、以下の3点に注意してみてください。

まずは、定期的にソーラーパネルの様子を目視することが挙げられます。顕著な汚れや故障は専門的な知識がなくても見つけられるため、屋根へのぼって様子を確認するだけで、ある程度の不具合は発見することが可能です。ソーラーパネルの確認は、月に1度を目安にしましょう。

次に、パワーコンディショナーのファンに注目します。パワーコンディショナーは熱を持ちやすいため、換気が非常に重要ですが、ファンが目詰まりを起こすと換気性能が大幅に落ちてしまいます。ファンの洗浄は家庭で可能なので、定期的に取り外して水洗いをしましょう。ハケで埃を落とすだけでも、やらないよりは効果があります。目安としては、説明書に半年、あるいは1年に一度は清掃をと書いてありますが、ソーラーパネルの確認と一緒に月に1度を目安にすると忘れずに済みます。

最後に、発電量を確認・記録しておきましょう。電力メーターを設置していれば、発電量を確認できるので、それを記録することによって異常に気づきやすくなります。また、メーカーなどに修理を依頼する際にもスムーズなやり取りが可能となります。

ソーラーパネルの清掃は業者に依頼

太陽光発電システムのメンテナンスは、業者に依頼するようにしましょう。パワーコンディショナーのファンの清掃は家庭でも行えますが、ソーラーパネルの清掃は危険が伴うため、必ず業者に連絡するようにしてください。メンテナンス費用は、設置時に契約した保証内容により変わります。保証対象期間であれば無償で行ってくれますが、そうでなければ有償となります。有償の場合、1~2万円が費用の目安です。保証期間は、従来は10年保証が一般的でしたが、現在は20年以上の保証期間を設けているメーカーも増えてきています。

また、パワーコンディショナーについても有償で清掃を行ってくれるサービスがあります。自分で清掃する手間が惜しい、きちんとファンをきれいにしたいという方は利用してみましょう。

メンテナンスを欠かさずに、長く強く使う

このように、太陽光発電システムはメンテナンスが完全に要らないものではありません。そのため、定期的なメンテナンスを欠かさないようにしましょう。そうすると、システムがより長持ちし、一定の発電量をキープしたまま使用し続けることができます。

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