回遊動線は見えない廊下!?
家づくりのこと
こんにちは、ニッケンホームです。
お客様とプランニングを進める中で、「回遊動線を取り入れたい」というご要望をいただく機会があります。
今回は効率的なイメージのある回遊動線について、そのメリット・デメリットをお伝えします。
■回遊動線とは
行き止まりがないように設計された通路やスペースで、一周して元の場所に戻れる間取りを回遊動線と言います。ただぐるぐると回れるだけでなく、あえて回遊できるように設計するのがポイント。
移動がしやすくなるため、家事動線も生活動線もスムーズになることが期待できます。
■回遊動線のメリットは?
回遊動線を設けることで、以下のようなメリットがあります。
〇移動を短縮できる
家の中で移動する距離を短くすることができます。
玄関から洗面脱衣室・お風呂に行けるようにすれば、外遊びやスポーツの後にリビングを通らず入浴することが可能。
キッチンと水まわりを回遊動線にすれば、洗濯と食事の準備を同時に進めやすくなります。
〇渋滞しにくくなる
同じ空間に複数の出入り口ができるため、家族が移動する際に渋滞しにくくなります。
朝の洗面室は混雑しがちですが、回遊動線にすれば移動が円滑に。リビングから玄関、キッチンから玄関と2つのルートがあれば、出かける際の動きもスムーズになります。
アイランドキッチンによる回遊動線は、複数人で調理する際も作業しやすくなります。
〇部屋が広く感じる
行き止まりの壁が少なくなることで視線が遠くまで届くようになり、空間を広く感じられます。開放感のある間取りを求める方にもおすすめです。
■回遊動線にはデメリットも
一方、回遊動線を取り入れることで以下のようなデメリットがあります。
〇収納スペースが小さくなる
通路が必要になるため、その分の収納スペースを削る必要があります。
〇居住スペースが小さくなる
収納スペースと同様、通路を確保する分、居住のためのスペースが犠牲になる可能性もあります。
〇プライバシーが気になる
各部屋にアクセスしやすくなる一方、家族で動線を共有することでプライバシーの確保がしにくくなることも考えられます。
開放感があって効率的、そんな回遊動線ではありますが、その分だけ「通路」としてのスペースが必要になる点は意識しておきましょう。
当然、収納など他の機能を持たせることはできず、「見えない廊下」があるとも言えます。
収納スペースやお部屋の広さとのバランスで、回遊動線を取り入れるか判断されるのも良いでしょう。
大切なのは、ご家族のライフスタイルにマッチした間取りになっていること。どのように日々を過ごしたいか、日常生活で大切にしたいことは何か。
そこに回遊動線がうまくはまれば、より快適な暮らしは実現します。
ニッケンホームは家づくりのご相談をいただくにあたり、お客様の「暮らし方」を丁寧にヒアリングし、ご家族の思いを叶える一棟のご提案をします。