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一宮市の平屋|敷地120坪と49坪、2つの実例で考える広さの決め方

COLUMN

一宮市の家づくり住まい方

ワンフロアで暮らしが完結する心地よさ、上下の移動がないこと、家族の気配がつながること。平屋が選ばれる理由は、どれもはっきりしています。

一方で、平屋の計画は途中でつまずくことがあります。間取りの好みではなく、敷地の広さで行き詰まるのです。

この記事では、平屋が成立する条件を敷地から整理します。一般論だけでは実感が湧きにくいので、当社の施工実績を例として挙げながら進めます。面積も性能も光熱費も、実際に建った家の数字です。検討中の方が目安を持つための材料として見ていただければと思います。

そのうえで、「平屋がいい」という希望の中身をもう一段掘り下げます。本当に求めているものが分かると、それを叶える形は必ずしも平屋ひとつではない、という話まで書きます。

平屋が成立するかどうかは、まず敷地で決まる

平屋は建物が横に広がるので、同じ床面積を取るために2階建てより広い敷地が要ります。当たり前の話ですが、実数で見ると印象が変わります。

当社の施工実績を例として挙げると、平屋の3棟はこうなっています。

事例

建築種別

延床面積

敷地面積

S様邸

平屋

72.59㎡(22.00坪)

399.83㎡(120.95坪)

K様邸

平屋

83.81㎡(25.40坪)

224.01㎡(67.88坪)

T様邸

平屋

96.47㎡(29.23坪)

225.52㎡(68.22坪)

※出典:ニッケンホーム|施工事例

平屋3棟の 延床 と 敷地

事例濃い色=延床/薄い色=敷地
S様邸(平屋)延床 22.0坪 / 敷地 120.95坪
K様邸(平屋)延床 25.4坪 / 敷地 67.88坪
T様邸(平屋)延床 29.23坪 / 敷地 68.22坪

延床がいちばん小さいS様邸の敷地が、いちばん広い。比例していません

延床22.00坪のS様邸で敷地120.95坪、延床29.23坪のT様邸で敷地68.22坪。延床が大きいほど敷地も広い、という単純な比例にはなっていません。 建物の形、駐車場の取り方、庭の使い方、隣地との距離。敷地の使い方は条件によって変わるので、「平屋なら何坪必要」と一律には言えないのが正直なところです。

ただ、方向としてははっきりしています。3棟とも敷地は67坪を超えています。 平屋を前提に土地を探すなら、2階建てで考えていたときより広い敷地を見ることになります。

土地探しと並行して平屋を検討している方は、ここを先に押さえておくと候補地の見え方が変わります。すでに土地をお持ちで、その広さでは平屋が難しいと分かった場合も、起点は同じです。

その場合に、諦める前に確かめておきたいことがあります。

「平屋がいい」の中身を確かめると、選択肢が増える

平屋を希望する理由を書き出してみると、多くはこういう要素に分かれるはずです。

  • 生活の中心になる場所が、すべて同じフロアにあること
  • 日常のなかに階段の上り下りがないこと
  • 家族の気配が、間仕切りを越えてつながること
  • 天井を高く取って、床面積以上の広がりを感じられること

事例の設計意図にも、同じことが書かれています。N様邸は「生活空間をすべて1階へ」、G様邸は「基本的な生活空間は1階に確保」。K様邸は「寝室と水回りをまとめたミニマムな生活動線」。開放感については、G様邸が「屋根形状を活かして勾配天井を設け、広がりのある開放的なLDKに」としています。

こうして並べると、見えてくることがあります。求められているのは「平屋という建築の形式」そのものではなく、ワンフロアで完結する暮らしと、そこで得られる開放感です。

この違いは、敷地が足りないときに効いてきます。

敷地が足りないときの答えは、諦めることではない

同じく施工実績から、こういう一棟を挙げます。

事例

建築種別

延床面積

敷地面積

G様邸

2階建て(1.5世帯)

104.81㎡(31.76坪)

162.84㎡(49.26坪)

N様邸

2階建て(1.5世帯)

110.14㎡(33.38坪)

260.23㎡(78.72坪)

※出典:ニッケンホーム|施工事例

G様邸の敷地は49.26坪。先ほどの平屋3棟のどれよりも狭い土地です。そこに延床31.76坪——平屋3棟のどれよりも大きい床面積を確保しています。

設計意図にはこう書かれています。

平屋で建てたいけど、敷地や予算の関係で難しい…。そこで採用したのが「平屋風」の1.5世帯という形。

やっていることは単純です。基本的な生活空間は1階に確保したうえで、大屋根をかけ、2階の約半分だけを部屋として使えるようにする。普段の暮らしは1階で完結し、お子さんが帰省したときに2階が使える。屋根の形をそのまま活かして勾配天井にしているので、LDKの開放感も残ります。

N様邸も発想は同じです。生活空間をすべて1階に置き、子ども部屋だけを2階に配置しました。設計のテーマにはこうあります。

憧れの平屋暮らしに必要な分だけ2階をプラス。

「平屋か、2階建てか」という二択で考えていると、この選択肢は出てきません。 ワンフロアで完結する暮らしという中身を残したまま、足りない床面積だけを上に足す。敷地の条件に合わせて形を調整した結果が、1.5世帯という答えでした。

平屋を諦めた家ではなく、平屋で叶えたかったことを別の形で成立させた家、という言い方の方が実態に近いと思います。

コンパクトでも性能は落ちない。むしろ効いてくる

平屋や1.5世帯は、床面積がコンパクトになりがちです。ここで気になるのが住宅性能ですが、事例の数値を見るかぎり、小さいことによる不利は出ていません。

事例

建築種別

延床面積

BEI

UA値

S様邸

平屋

22.00坪

0.31

0.46

K様邸

平屋

25.40坪

0.32

0.39

T様邸

平屋

29.23坪

0.33

0.32

G様邸

1.5世帯

31.76坪

0.36

0.41

N様邸

1.5世帯

33.38坪

0.45

0.49

※出典:ニッケンホーム|施工事例(各邸の省エネ性能データ)

BEIは0.31〜0.45。数値が小さいほど基準より省エネ性能が高いことを示します。UA値は0.32〜0.49です。

光熱費の試算も各事例に載っています。

事例

一般の家(省エネ基準)

この住宅

削減率

S様邸

22.61万円

14.70万円

35%

K様邸

26.83万円

16.63万円

38%

T様邸

26.54万円

15.66万円

41%

G様邸

25.86万円

17.07万円

34%

N様邸

29.51万円

20.65万円

30%

※出典:ニッケンホーム|施工事例(年間光熱費比較)
※試算条件:基本料金なし、電気27円/kWh、ガス155円/m³。「一般の家」はH28年度省エネ基準の性能値。再生可能エネルギー分は除く

年間光熱費が、省エネ基準の家からどれだけ下がったか

事例年間光熱費の削減率
S様邸(平屋 22.00坪)22.61万円 → 14.70万円 −35%
K様邸(平屋 25.40坪)26.83万円 → 16.63万円 −38%
T様邸(平屋 29.23坪)26.54万円 → 15.66万円 −41%
G様邸(1.5世帯 31.76坪)25.86万円 → 17.07万円 −34%
N様邸(1.5世帯 33.38坪)29.51万円 → 20.65万円 −30%

床面積の大小ではなく、30〜41%という幅に収まっています

年間で30〜41%の差です。これは1年あたりの数字なので、住み続ける年数だけ積み上がっていきます。

性能の話が特に効いてくるのが、建替えのケースです。K様邸は古民家からの建替えでした。設計意図にはこう書かれています。

冬の寒さを解消したい!というのが一番の願いでした。

25坪という限られた床面積のなかで、HEAT20 G2レベルを上回るUA値0.39を実現しています。売電収入が家計にゆとりを生む、とも書かれています。

長く住んだ家の寒さを知っている方ほど、性能の優先順位は高くなります。 建替えで平屋を選ぶ場合、この順序は理にかなっています。

面積を削ることと、暮らしを削ることは別

最後に、コンパクトな平屋で何が起きているかを見ておきます。

延床22.00坪のS様邸は、お子さんが独立したご夫婦二人の住まいです。ミニマルな間取りですが、そのなかに手芸用のワークスペースと、家庭菜園の道具の収納が確保されています。設計のテーマは「セカンドライフを楽しむ、シンプルでムダのない家」。

25.40坪のK様邸には、小上がりのタタミコーナーとロフトがあります。仲間と集まって楽しむリビングダイニングと、寝室・水回りをまとめた生活動線。

どちらも、面積は削っても暮らしの中身は削っていません。 むしろ、使わない部屋や通路を無くした分を、実際に使う場所へ振り分けています。コンパクトにするというのは我慢することではなく、優先順位をはっきりさせることだ、と事例を見ていると思います。

平屋を考えはじめると、どうしても「何坪必要か」から入りがちです。ですが順番としては、そこで何をしたいかを先に決めた方が、結果として小さくまとまります。

実際に建ったニッケンホームの平屋事例

ここまで数字で見てきた平屋3棟を、写真と一緒に並べます。敷地の広さも、床面積の使い方も、それぞれ違います。

施工事例

一宮市S様邸|敷地120.95坪に、延床22.00坪の平屋

一宮市S様邸の外観。太陽光パネルを載せた屋根の平屋と、芝生の庭に面したウッドデッキ

一宮市S様邸のLDK。天井を高く取ったリビングから、対面キッチンまで見通せる

お子さんが独立したご夫婦お二人の住まいです。ミニマルな間取りのなかに、手芸用のワークスペースと、家庭菜園の道具をしまう場所を確保しています。

建築種別 平屋
延床面積 72.59㎡(22.00坪)
敷地面積 399.83㎡(120.95坪)
年間光熱費 22.61万円 → 14.70万円(35%減)

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施工事例

瀬戸市T様邸|子育て世代の平屋。光熱費は41%減

瀬戸市T様邸の外観。黒いガルバリウムと木目の外壁を組み合わせた平屋と、芝生の前庭

瀬戸市T様邸のLDK。勾配天井と大きな掃き出し窓から庭が見えるリビング

この記事で挙げた5棟のなかで、光熱費の削減率がいちばん大きい家です。

建築種別 平屋
延床面積 96.47㎡(29.23坪)
敷地面積 225.52㎡(68.22坪)
年間光熱費 26.54万円 → 15.66万円(41%減)

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施工事例

稲沢市K様邸|古民家からの建替え。25.40坪の平屋

稲沢市K様邸の外観。太陽光パネルを載せた寄棟屋根の平屋と、カーポート

冬の寒さを解消したいというのが、一番の希望でした。限られた床面積のなかに、小上がりのタタミコーナーとロフトを設けています。

建築種別 平屋
延床面積 83.81㎡(25.40坪)
敷地面積 224.01㎡(67.88坪)
年間光熱費 26.83万円 → 16.63万円(38%減)

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一宮で平屋の実物を見るなら、今伊勢町のモデルハウス

なお、1979年の創業以来45年以上・3,800棟以上の住まいをつくってきたなかで、平屋のコンセプトを一棟の形にしたモデルハウスを、2026年7月に一宮市今伊勢町にオープンしました。坪庭を中心に、食べる・くつろぐ・遊ぶ・学ぶという暮らしの場所がひと続きにつながるコの字型の平屋です。コンパクト平屋・バリアフリー・勾配天井というこの記事で書いてきた要素が、実物として見られる状態になっています。完全予約制で1組ずつのご案内です。図面や写真では伝わりにくい天井の高さや視線の抜けは、立ってみるのが一番早いと思います。

モデルハウス

一宮市今伊勢町のモデルハウス|坪庭のある平屋

一宮市今伊勢町モデルハウスの、坪庭に面した勾配天井のLDK

坪庭に面した勾配天井のLDKです。どの部屋からも庭が見える配置なので、外に出なくても季節が入ってきます。

オープン 2026年7月
場所 一宮市今伊勢町(駐車場あり。正確な住所は予約確認時にご案内)
見学時間 10:00 – 17:00 / 水曜定休
予約 完全予約制・1組ずつ60〜90分(お子さま連れ歓迎)

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まとめ

一宮で平屋を検討するときの考え方を整理します。

  1. 敷地を先に確かめる。 例に挙げた平屋3棟はいずれも敷地67坪超。2階建てで考えていたときより広い土地を見ることになります
  2. 「平屋がいい」の中身を言葉にする。 ワンフロアで完結する暮らし、階段のない日常、気配のつながり、天井の高さ——求めているのはこれらであって、平屋という形式そのものではないことが多いはずです
  3. 敷地が足りないなら1.5世帯という形がある。 生活空間はすべて1階、足りない分だけ2階に。敷地49.26坪で延床31.76坪を確保した事例があります
  4. コンパクトでも性能は落ちない。 BEI 0.31〜0.45、光熱費は30〜41%減。建替えの方ほど性能の優先順位が高くなります
  5. 面積ではなく、そこで何をするかから決める。 22坪にワークスペースと家庭菜園の収納が収まっています

平屋という言葉を一度ほどいて、その中身を並べ直してみてください。叶えたいことがはっきりすれば、形は後からついてきます。