突然の終了も。補助金も意識した家づくり
お金のこと
こんにちは、ニッケンホームです。
注文住宅を建てる際にうまく活用したいのが、国が支援する補助金の制度。家づくりのコスト負担が軽減できたり、補助金の分だけオプションを追加したり、メリットの多い制度です。ただ、魅力的な内容だからこそ注目度も高く、申し込みの状況によっては想定より早く終了してしまうケースもあります。
■GX補助金の教訓
今年7月、住宅業界で話題になる出来事がありました。それが「GX志向型住宅」の補助金突然の終了です。GX志向型住宅は2025年度に新設された制度で、条件を満たした住宅に対して160万円の補助が行われるというものでした。
従来の補助金は子育て世帯や若者夫婦世帯という条件もありましたが、GX志向型住宅は全ての世帯が対象という点でも注目されました。
全体で500億円の予算が充てられ、手続き期間は「申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2025年11月14日まで)」となっていたこの補助制度ですが、7月に入り交付の予約・申請が急増。7月22日に提出された申請で予算上限額に到達し、予約を含む交付申請が終了してしまったのです。
補助金の額が大きく、全ての世帯が対象という好条件ではありましたが、7月の急増と早期の終了に驚いた人は少なくありませんでした。
■計画的な家づくりを
補助金が早期に終了した場合、救援のための追加予算が組まれるケースもありますが、今回に関しては現時点でそれはなく、他に設定されている「長期優良住宅」「ZEH水準住宅」(※)の予算が充当されることもありません。
※対象が長期優良住宅、ZEH水準住宅の補助金は予算に達しておらず申請が可能ですが、補助額が異なる上、子育て世帯、若者夫婦世帯の条件が付きます。
住宅補助金は例年、年末から年明けにかけて次年度の内容が公表されます。補助金の活用を検討される場合、11月頃から最新情報を確認し、条件や要件を押さえるなど制度の動向を早めに把握しておくとよいでしょう。
着工のタイミングによって適用可否が左右されるケースもあるため、住宅会社と事前にスケジュールを相談しつつ、余裕を持って計画を立てるのが有効。「長期優良住宅」や「ZEH水準住宅」のように、予算に達していない他の制度を活用した場合、補助額の違い以外に、どのようなメリット/デメリットがあるか知っておくことも重要です。
来年度の補助金についてもさまざまな情報が出始めていますが、まだ明確になっているものはありません。
補助金はあくまで家づくりをサポートするもので、最も大切なのはご自身がどのような家を建てたいか考え、早い段階から準備をして、焦らずに家づくりを進めること。住宅会社とのコミュニケーションも密にして、タイミング次第で補助金の恩恵を受けるというのがよいのではないでしょうか。