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障がい者施設の製品 ふるさと納税返礼品に続々採用・インスタグラムを活用した、福祉における人材確保

障がい者施設の製品 ふるさと納税返礼品に続々採用

都市部と地方の税収格差を是正するために2008年に始まった“ふるさと納税制度”は、14年ごろから返礼品を贈る自治体が増えたことにより利用者が急増している。18年度の寄付件数は約2322万件、寄付総額が約5127億円に上った。

実は、福祉と関係が深い制度である。返礼品として障がい者施設の製品が採用され、お墓の清掃代行などのサービスを障がい者施設の利用者が担うなどする。

岩手県陸前高田市の一般社団法人「ドリームプロジェクト」のように、返礼品の梱包・発送作業を担当する就労の場を立ち上げ、それを障がい者施設の利用者が行っている。

自治体によっては、寄付者の意向を確認し、返礼品相当分の金額を児童施設に寄付したり、車いすなど役立つ製品に換えて福祉施設に寄贈したりもしている。

今年2月には、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営する(株)トラストバンクと、群馬県前橋市、岩手県北上市が、福祉施設やNPO法人を支援する思いやり型返礼品プロジェクト「きふと、」を立ち上げた。 障がい者施設の製品を返礼品に採用する「支援型」、福祉施設に車いすなどを贈る「寄贈型」、協賛金を贈る「協賛型」、高齢者のための雪かきを手伝うなど体験イベントを行う「参加型」の取り組みを全国の自治体に広げるのが狙いだ。19年度末までに100自治体の参加を目指している。

ふるさと納税の返礼品に障がい者施設の製品を採用している自治体は多い。少なくとも201市区町村が採用している。

返礼品の種類の分野別では食品が半数を占める。ケーキや生鮮野菜など消費期限が短い製品も多く採用されている。ユニークな返礼品としては、障がい者が寄付者に代わって伊勢神宮に参拝する代行サービスがあった。

採用製品に対する寄付額は1万円以上1万5000円未満が6割を占める。最高額の10万円は障がい者が描いた絵画だった。

全国社会就労センター協議会(セルプ協)の阿由葉寛会長は「多くの自治体が障がい者施設の製品を採用してくれていて本当にありがたい。返礼品に採用されると、寄付者に喜んでもらえる製品をもっと作らないといけないなと励みになります」と話している。

インスタグラムで「映える」福祉 人材確保に新たな活路

大阪の社会福祉法人が、インスタグラムを広報活動に取り入れたところ「映える」状況が起き始めた。今やコミュニケーションツールの主流となったインスタグラム。人材不足に悩む福祉業界で救世主になる可能性を秘めている。

成果を挙げているのは、社会福祉法人「晋栄福祉会」。大阪、兵庫、奈良で介護施設17カ所、保育施設24カ所を運営している。
福祉業界の人材不足は深刻だ。

2018年11月の職業安定業務統計によると、有効求人倍率は介護サービス人材で4・3倍と高く、人材獲得競争は年々激しさを増している。

晋栄福祉会は、昨年から各施設のホームページの刷新に取り組んだ。表示をスマホ対応にし、ツイッターやインスタグラムなどのSNSを導入。就職フェアなどで興味を持ってくれた学生が、施設訪問をしなくても、動画などで手軽に職場の雰囲気を知る機会を増やすことを狙った。成果は、各施設で現れた。

今年7月1日に開校した特別養護老人ホーム「神戸垂水ちどり」(神戸市)は、1年以上前から若手職員がインスタグラムに施設の建設工事の進捗や、共に働くことになる仲間のプロフィールを紹介した。周辺の観光・グルメスポットなどの写真も含めて300件以上を投稿。

その結果、介護福祉士などのスタッフ50人が短期間で集まった。新規採用者の約8割がインスタグラムをチェックし、3割がウェブサイト経由でエントリー。若い職員は楽しんでインスタ投稿に協力している。スマホ世代の彼らにとって、写真や動画は「撮る」のも「撮られる」のもハードルが低い。SNSでの発信は「負担」ではなく「楽しみ」であり、多くのお金を掛けた宣伝より、はるかにリアルを生み出せるツールだ。投稿数が多ければ多いほど、そこから得られる情報は説得力を増し、働く世代に影響を広げる…それが新時代の福祉をひらく力になるのかもしれない。

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