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スマホアプリで業務の効率UP、機密文書裁断・リサイクルが好調

スマホ使って業務の効率UP 職員間連絡やケア記録もアプリで

千葉県の社会福祉法人福祉楽団(飯田大輔理事長)は、スマートフォンを活用した業務効率化に取り組んでいる。職員間の連絡やケアの記録もアプリを利用。ICT(情報通信技術)化に向けて、専門職員も雇用した。実際に活用する現場を訪ね、導入の効果について聞いた。

「夜勤リーダーから連絡します」--。  福祉楽団が運営する特別養護老人ホーム「杜の家なりた」では、午後9時と午前5時の申し送りをスマホのアプリ「Aldio Enterprise」(アルディオ・エンタープライズ)の音声通話で行う。

職員は常にスマホを携帯し、無線のイヤホンを装着。アルディオを起動し、画面の大きなボタンを押しながら話せば、全員に声が届く。範囲を指定したグループ通話や、個人通話もできる。

アルディオは(株)シアンス・アールが開発した製品で、利用料は1台月600円から。話す内容は自動ですぐにテキスト化され、英語やベトナム語など14カ国語に翻訳できるのも特長だ。音声も含めてデータが保存されるため、聞き漏らしもない。

また、福祉楽団は利用者のケア記録もスマホで完結する。ケアコラボ(株)が提供するアプリ「ケアコラボ」は、利用者ごとにプロフィルを登録。日々の記録を文章や写真、動画で残すことができ、分かりやすいデザインなのが特徴だ。食事や水分量、排せつなど指定の情報は家族と共有する。

このほか福祉楽団では、マットレス下のセンサーで心拍数などを測定し利用者の状態を把握する「眠りSCAN」や、勤怠管理の「サイボウズ」、社内チャット「スラック」など複数のアプリを活用している。

ICT化に向けては費用対効果を求めているわけではないという。しかし、総務部ICT推進チームの平野源さんは「就職活動中の若手人材の食いつきが全然違う」と意外なメリットを口にする。

もちろん導入したものの、廃止を検討するサービスも中にはある。「介護の現場へのICT導入は、分かりやすいデザインで、職員の満足度をいかに上げられるかが鍵だ」と話す。

5年で売り上げ5倍 機密文書裁断・リサイクル

栃木県足利市の社会福祉法人足利むつみ会(阿由葉寛理事長)の障がい者支援施設「社会就労センターきたざと」は、全国の社会福祉法人で唯一、機密文書の裁断・リサイクル事業を行っている。

1985年に開所した同施設は、生活介護30人、就労継続支援B型20人、A型10人からなる多機能施設。開所時から企業の下請け作業を中心にしてきたが、バブル崩壊で作業が激減。パンやクッキー製造などの自主生産型への移行を進める中で、2007年にアメリカ視察に出向いた阿由葉理事長が、障がい者が軍から機密文書の裁断を請け負っている光景に出合った。

日本でも同様のことができると考えた阿由葉理事長は、県の補助金を活用して、1時間に500キロを処理できる大型シュレッダーを搭載し、裁断した紙片をそのままゴミ収集できる専用車を購入。全日本機密文書裁断協会に加入して、2009年から事業を始めた。

裁断作業は、専用車に職員1人とB型利用者1~2人が乗って県庁や市町村役場、警察署、学校、企業などに出向き、担当者立ち会いで作業する。ホチキスの針などは一緒に裁断できるので問題ないが、大型クリップやバインダーを分別する作業が大変だという。

現在約200社と取り引きがあり、12月から3月までの繁忙期には、3台の専用車と1台のゴミ収集車がフル稼働する。裁断した紙片は、リサイクル事業者に古紙として買い取りしてもらうため、裁断作業代と古紙代の両方が収益になる。

13年度に319万円だった売り上げは、同年に優先調達推進法が施行されたことも追い風となり、18年度には5倍増の1534万円に増えた。それに伴い利用者の工賃も大幅アップし、B型平均月額工賃は4万7865円にまでなった。

阿由葉理事長はさらなる工賃増に向けて取り組みを進める考えだ。

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